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小児栄養

打倒 小児栄養(1)
離乳について 


(要点)

離乳の定義と開始

離乳とは、母乳または育児用ミルク等乳汁栄養から幼児食に移行する過程
離乳の開始とは、はじめてドロドロした食物を与えた時。時期は生後5か月。
果汁やスープ、おもゆなど単に
液状のものを与えても、離乳の開始とはいわない。
離乳の開始は、
早くても4か月以降
離乳の開始が遅れた場合も、
発育が良好なら生後6か月中に開始

離乳の進め方

初期 ・開始後ほぼ1か月間は、離乳食は1日1回
・新しい食品を始める時には
茶さじ一杯程度から。
・米、パン、じゃがいもなど、
でんぷん質性食品をつかう。
・飲み込むこと、舌ざわりや味に慣れさせることが目的
・離乳食から補給される
栄養素量は少なくてよい。
・開始してから1か月が過ぎたころ
(生後6か月ころ)から、離乳食は1日2回。穀類、たんぱく質性食品、野菜・果物の献立を用意
中期 ・生後7か月ころからは舌でつぶせる固さのもの。
・母乳または育児用ミルクは
離乳食の後に与える2回と、それとは別に3回程度与える。
後期 ・生後9か月ころから、離乳食は1日3回
歯ぐきでつぶせる固さのものを与える。
完了 ・形のある食物をかみつぶすことができるようになることが目標
栄養素の大部分が母乳または育児用ミルク以外の食物からとれるようになった状態
・通常
生後13か月を中心とした12〜15か月ころ。遅くとも18か月ころまでには完了する。
・1歳以降は
牛乳またはミルク1日300〜400ml コップで与える。
・離乳
後期以降は、鉄が不足しやすい

●その他

薄味でおいしく調理。
・米は、
つぶしがゆ → 粗つぶし→ つぶさない → 軟飯へ移行
・たんぱく質性食品、野菜類は、
なめらか → 粗く。
・野菜は
緑黄野菜を多くする。
・離乳初期は、固ゆでにした卵の卵黄を用いる。
・豆腐の代わりに離乳中期から納豆、煮豆(つぶし)を用いることができる。
・油脂類は調理の
副材料として、バター、マーガリン、植物油を適宜使用する。
・はちみつは乳児ポツリヌス症予防のため満1歳までは使わない。
・そば、さば、いか、たこ、えび、かに、貝類等は離乳初期・中期には控える。


正規の文章

改定「離乳の基本」
厚生省児童家庭局母子保健課

この離乳の基本は、離乳を進める際の「目安」を示したものである。これを参考にして、乳児の食欲、摂食行動、成長・発達パターンあるいは地域の食文化、家庭の食習慣等を考慮した無理のない具体的な離乳の進め方、離乳食の内容や量を、個々にあわせて作ることが望まれる。すなわち、子供にはそれぞれ個性があるので、基準に合わせた画一的な離乳とならないよう留意しなければならない。また、乳児が嫌がるときには強制せず、楽しくおいしく食事ができるような環境、雰囲気づくりはきわめて重要である。なお、この時期はあまり肥満の心配はいらない。

1.離乳の基準

(1)離乳の定義
 
離乳とは、母乳または育児用ミルク等の乳汁栄養から幼児食に移行する過程をいう。この間に乳児の摂食機能は、乳汁を吸うことから、食物をかみつぶして飲み込むことへと発達し摂取する食品は量や種類が多くなり、献立や調理の形態も変化していく。また摂食行動は次第に自立へと向かっていく。

(2)離乳の開始
 
離乳の開始とは、はじめてドロドロした食物を与えた時をいう。その時期はおよそ生後5か月になったころが適当である。

  1. 果汁やスープ、おもゆなど単に液状のものを与えても、離乳の開始とはいわない。
  2. 離乳の開始は児の摂食機能の発達などを考慮し、早くても4か月以降とすることが望ましい。
  3. 離乳の開始が遅れた場合も、発育が良好なら生後6か月中に開始することが望ましい。
  4. 発育が良好とは、首のすわりがしっかりしている、支えてやるとすわれる、食物を見せると口を開ける、などの状態をいう。

(3)離乳の進行

  1. 離乳の開始後ほぼ1か月間は、離乳食は1日1回与える。離乳食のあとに母乳または育児用ミルクを児の好むまま与える。離乳食のあと以外にも母乳または育児用ミルクは児の欲するままに与えるが、その回数は5か月で通常4回程度、ただし母乳ではもう1〜2回多くなることもある。この時期は離乳食を飲み込むこと、その舌ざわりや味に慣れさせることが主な目的であり、離乳食から補給される栄養素量は少なくてよい。
  2. 離乳を開始してから1か月が過ぎたころ(生後6か月ころ)から、離乳食は1日2回にしていく。また生後7か月ころからは舌でつぶせる固さのものを与える。母乳または育児用ミルクは離乳食の後に与える2回と、それとは別に3回程度与える。
  3. 生後9か月ころから、離乳食は1日3回にし、歯ぐきでつぶせる固さのものを与える。離乳食の量を増やし、離乳食の後の母乳または育児用ミルクは次第に減量し中止していく。離乳食とは別に、鉄欠乏、腎への負担、たんぱく質過剰等を考慮しつつ、母乳または育児用ミルクを1日2回程度与える。

(4)離乳の完了

  1. 離乳の完了とは、形のある食物をかみつぶすことができるようになり、栄養素の大部分が母乳または育児用ミルク以外の食物からとれるようになった状態をいう。その時期は通常生後13か月を中心とした12〜15か月ころである。遅くとも18か月ころまでには完了する。
  2. 食事は1日3回となり、その他に1日1〜2回間食を用意する。母乳はこの間に自然にやめるようになる。1歳以降は牛乳またはミルクを1日300〜400mlコップで与える。

2.離乳期の食物

(1)食品の種類・・与える食品は、離乳の段階を経て種類を増やしていく。

  1. 特に離乳の初期に、新しい食品を始める時には茶さじ一杯程度から与え、乳児の様子をみながら増やしていく。
  2. 離乳の開始のころは米、次いでパン、じゃがいもなどででんぷん質性食品を主にする。
    なお、調理法に気をつければ野菜、豆腐、白身魚、
    卵黄(固ゆでにした卵黄だけを用いる)、ヨーグルト、チーズなども用いてよい。
  3. 離乳食が進むにつれ、卵は卵黄から全卵へ、魚は白身魚から赤身魚、青皮魚へと進めていく。離乳中期から食べやすく調理した脂肪の少ない鶏肉、豆類、各種野菜海藻を用いることもできる。ただし、脂肪の多い肉類は少し遅らせる。
  4. 野菜には緑黄色野菜を加えることが望ましい。
  5. 離乳後期以降は、鉄が不足しやすいので赤身の魚や肉、レバー(鉄強化のベビーフード等を適宜用いてもよい)を多く使用する。また、調理用に使用する牛乳・乳製品の代わりに育児用ミルクを使用するなど工夫する。

(2)食品の調理形態・調理・・与える食物は、離乳の進行に応じて食べやすく調理する。

  1. 米がゆは、乳児が口の中で押しつぶせるように十分に煮る。初めは「つぶしがゆ」とし、離乳食に慣れてきたら粗つぶし、つぶさないままへと進め、軟飯へ移行する。
  2. たんぱく質性食品、野菜類などは、初めはなめらかに調理し、次第に粗くしていく。
  3. 離乳食は、煮た物が中心となる。それぞれの食品のもつ味を生かしながら、薄味でおいしく調理する。

(3)離乳食のバランス・献立・・離乳が進むにつれ、質および量を考え、献立に変化をつける。

  1. 離乳を開始して1か月が過ぎた生後6か月ころから、穀類、たんぱく質性食品、野菜・果物の献立を用意する。
  2. 離乳中期・後期ころから家族の食事の中の薄味のものを適宜取り入れて、調理法および献立に変化をつけ、偏食にならないように心がける。

3.離乳食の与え方

  1. 付表に示す食品の量などは目安である。なお、表中の矢印は当該期間中の初めから終わりへの変化(例えば、離乳初期の離乳食1→2は5か月で1回、6か月では2回)を示す。
  2. 離乳の進行状況に応じた適切なベビーフードを利用することもできる。
  3. 離乳食開始時期を除き、離乳食には食品、T、U(1回にいずれか1〜2品)、Vを組み合わせる。なお、量は1回1食品を使用した場合の値であるので、例えばUで2食品使用の時は各食品の使用量は示してある量の1/2程度を目安とする。
  4. 野菜はなるべく緑黄野菜を多くする。
  5. 乳製品は全脂無糖ヨーグルトを例として示した。
  6. たんぱく質性食品は、卵、豆腐、乳製品、魚、肉等を1回に1〜2品使用するが、離乳後期以降は、鉄を多く含む食品を加えたり、鉄強化のベビーフードを使用する。調理用乳製品の代わりに育児用ミルクを使用する等の工夫が望ましい。
  7. 離乳初期には固ゆでにした卵の卵黄を用いる。卵アレルギーとして医師の指示のあった場合には、卵以外のたんぱく質性食品を代替する。くわしくは医師と相談する。
  8. 豆腐の代わりに離乳中期から納豆、煮豆(つぶし)を用いることができる。
  9. 海草類は適宜用いる。
  10. 油脂類は調理の副材料として、バター、マーガリン、植物油を適宜使用する。
  11. 塩、砂糖は多すぎないように気をつける。
  12. はちみつは乳児ポツリヌス症予防のため満1歳までは使わない。
  13. そば、さば、いか、たこ、えび、かに、貝類等は離乳初期・中期には控える。
  14. 夏期には水分の補給に配慮する。また、果汁やスープ等を適宜与える。

付表 離乳食の進め方の目安

区分 離乳初期 離乳中期 離乳後期 離乳完了期
月齢(か月) 5〜6 7〜8 9〜11 12〜15
回数 離乳食(回) 1→2
母乳・育児用ミルク(回) 4→3
調理形態 ドロドロ状 舌でつぶせる 歯ぐきでつぶせる 歯ぐきで噛める
一回当たり量 T 穀類(g) つぶしがゆ
30→40
全がゆ
50→80
全がゆ
(90→100)
→軟飯80
軟飯90
→ご飯80
U 卵(個)
 
又は豆腐(g)
又は乳製品(g)
又は魚(g)
又は肉(g)
卵黄
2/3以下
25
55
5→10
 
卵黄→全卵
1→1/2
40→50
85→100
13→15
10→15
全卵
1/2
50
100
15
18
全卵
1/2→2/3
50→55
100→120
15→18
18→20
V 野菜・果物(g) 15→20 25 30→40 40→50
調理用油脂類・さとう 各0→1 各2→2.5 各3 各4

※牛乳やミルクを1日300〜400ml


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